willとbe going toの違いpart2 / 英文法が苦手な人のための英文法

willとbe going toの違い

willとbe going toの違いを説明するために前回はまずwillの概念を説明しました。まだ読まれていない方は先にそちらをご覧になってください。

be going toを理解する

I’m going to eat.(これから食べます)について考えます。

be going toはこれから起こることに使うということは学校で習った通りですが、このフレーズを感覚的に理解するにはまずgoという動詞を理解する必要があります。

go = 行く

と覚えている人がほとんどだと思いますが、実はこれは正しくありません。goという動詞は人や物などが”その場を発進する”ときに使われる動詞で、発進するまでがgoです。発進した後どのような動きをするかまではgoには含まれていないんです。

発進したあとどのような動きをするかを付け加えたい場合は、名詞や副詞を用いて表します。”行く”という意味を出したい場合は行き先のターゲットを名詞で置くことで初めて”行く”という意味になります。

前置詞が行くという意味を表す

go + 駅(ターゲット)

このまま駅という単語the stationを入れると go the stationとなりますが、goは自動詞という文法上のルールによって後ろに名詞をつなぐことができないことになっています。こういうケースでは繋ぐためのパーツの前置詞を使うルールになっています。

前置詞はどれでも良いわけではなく、自分が表現したい意味をだしながら繋げてくれる前置詞を選んで入れます。ここではthe stationをターゲット(目的地)として繋げたいのでターゲットの意味を持つtoが選ばれます。

go to the station.(駅に行く)

この状態で初めて”行く”という内容になります。goだけでは行くことは表せないのです。

使う前置詞で意味が変化する

goを使っていても前置詞がもつ意味によって内容が変わります。

go over(見直す)

go against(反対する)

go around(回る)

このことからもgoは行くではなく前置詞で指定した動きの方向に発進するという感覚が感じとれるかと思います。


goingは発進している

goという単語がその場を発進することがわかったところで、ingがついたgoingは発進している状態という形容詞(現在分詞)であることが理解できると思います。現在分詞についてはまた別の機会で紹介しますのでここでは省略しますが、ingがつくと形容詞になると思ってください。

それでは改めてI’m going to eat.(これから食べます)について考えます。

まずI’m goingです。goingは状態を表す形容詞なのでI’m happyとかと同じ構造でhappyがgoingになっています。

I’m happy.(私は幸せな状態)

I’m going.(私は発進している状態)

to eatのtoは前置詞ではなく不定詞のtoになります。be going toのtoは不定詞であることを意識することはとても重要です。toの後に動詞の原型がくるのはto不定詞だからなんですね。

to不定詞は、〇〇することや〇〇するためになどを表したいときに使いますのでそれを当てはめてみます。

I’m going to eat.(私は食べるために発進している状態)

のようなニュアンスが感じ取れると思います。つまり、食べるという予定があって、すでにそれに向かって発進しているという感覚です。これがbe going toの感覚です。

可能性のwillとの比較

willは可能性と意思の2つの意味がありましたが比較してみましょう。

It will happen tomorrow. (明日起こるでしょう)

可能性を表しています。予定を表しています。

It’s going to happen.(明日起こります)

すでにhappenにむけてgoingしている状態です。実現性が極めて高い状態です。

可能性のwillとbe going toでは実現性はbe going toのほうがより高いということになります。

意思のwillとの比較

I will eat it.(食べるつもりです)

食べようとは思っているという状態です。

I’m going to eat it.(食べます。)

eatするためにすでにgoingしているくらい近づいて意思+実行に入りつつある状態です。

まとめ

このように、willとbe going toはこれから起こることを表すものではありますが、使うときの感覚(気持ちの準備度のようなもの)がより強いのがbe going to, それよりも弱めで予定レベルなのがwillという感覚になります。”その場で決めたのがwill”という解説を見かけることがありますが、予定なのでその場で決めるかどうかは関係ありません。目的にどれくらい近い位置にいるかでニュアンスの差が出るのがwillとbe going toの違いです。

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